2018/10/02

なぜ2,000年も前に作られた漢方薬が現在も使われているのか?

 

漢方薬は2,000年以上の歴史があり、

数多くの処方が作られてきました。

 

有名な葛根湯は歴史がもっとも古く、

2,000年の歴史を経た現在でもなお使われています。

 

これはとても凄いことです。

2,000年前の病気と現在の病気は変わっているかもしれないのに、

同じ薬で治せてしまうわけです。

 

普通に考えればおかしな話ですよね。

 

なぜいまだにそんな昔の薬が使われているのだろうか。

 

そこには2つの理由があると考えられる。

 

①時代が変わってもヒトの体は同じだからである。

 

漢方薬はヒト全体を診て薬を決める。

それは西洋医学の病気を診て薬を決めるのとは違っている。

時代が変わって、病気が変わってもヒトの体は基本同じである。

*手や指の数が変わることもないですしね。

 

 

 

②漢方の怠慢

 

これはかなり暴論になってしまうかもしれませんが、、、

西洋医学は病気を治すべく、常に進化を求めて発展してきました。

もちろん漢方薬も病気を治すべく発展を遂げてきてはいますが、

昔の理論がさも普遍的であるかのように、ずっと使い続けている感じがします。

 

江戸時代の日本の漢方家に吉益東洞(よしますとうどう)という人がいました。

 

 

この人は今では考えられないような、

過激な処方や考えをもって、非難されることもありますが、

いまだにカリスマ的存在であり、

漢方古方家として紹介されています。

 

 

なぜ、そんなハチャメチャな吉益東洞が今でも有名なのかというと、

梅毒が流行っていた当時(西洋医学的治療がない時代)、

病気を治そうと、既存の理論に固執せずに、

実践的な漢方を目指したからです。

 

単に『傷寒論』や『金匱要略』に書かれている処方を用いるのではなく、

自身で病態を理論かし、それに合わせてアレンジして処方したところが、

今もなお語り継がれている所以だと思われれます。

(*吉益東洞の全部の処方を現在に活かしましょうという話ではないです)

 

ヒトの体は変わっていないといえど、

病態の種類は歴史的変遷の中で、

常に変化しています。

 

古典に書かれている処方や理論はもちろん大切です。

しかし、それに終始してしまっては進化はありません。

 

昨日、ノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑(ほんじょ・たすく)先生のお言葉で、

「教科書に書いてあることも疑え」

という発言もまさにその通りです。

 

 

漢方で大切なことは、

吉益東洞や本庶先生のような考えで、

 

「既存の考えや概念に捉われず、目の前にいる患者さんの病態を適確に把握して、それに合わせた処方を構築すること」

 

だと私は思います。

 

本当にその処方が正しいかどうかは、

実践の中にしかありません。

 

というわけで、古典を尊びそれを伝えていくことはとても大切だと思いますが、

常に進化発展していかなければ、

ダメなのではないかと思います。

 

長くなってしまいましたが、

そんな気持ちで今後も精進していきます。

 

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